家族滞在ビザ 完全ガイド【2026年最新】
最終確認日: 2026-05-03 執筆: さわい行政書士事務所 澤井隆行(Gyoseishoshi) 記事タイプ: L1ピラー(在留資格 S級) 読了時間: 約12分
結論: 「家族滞在」は、就労系または留学等の在留資格を持つ外国人の**配偶者および子(18歳未満が原則)**が日本で生活するための在留資格です(入管法別表第一の四)。扶養者の在留資格・扶養能力・身分関係の立証が要件で、就労は不可(資格外活動許可で週28時間以内のアルバイトのみ可)。在留期間は5年・4年3か月・4年・3年3か月・3年・2年3か月・2年・1年3か月・1年・6か月・3か月の細分化区分です。
家族滞在ビザとは?
「家族滞在」は、日本で在留する外国人の家族(配偶者・子)が同居して生活するための在留資格です。
対象家族
- 配偶者 — 法律上の婚姻関係にある者(事実婚は対象外)
- 子 — 実子・養子(18歳未満が原則)
扶養者となれる在留資格
- 教授/芸術/宗教/報道
- 高度専門職
- 経営・管理/法律・会計業務/医療/研究/教育
- 技術・人文知識・国際業務/企業内転勤/介護
- 興行/技能/文化活動/留学
注意: 特定技能1号・技能実習・短期滞在の家族は対象外です。
在留期間と就労
- 在留期間: 扶養者の在留期間と同じまたはそれ以下
- 就労: 不可(資格外活動許可で週28時間以内のアルバイトのみ可)
- 学業: 制限なし(小・中・高・大学・専門学校等就学可)
法的根拠: 入管法別表第一の四「家族滞在」/同法第19条(資格外活動)/基準省令第4号
一次ソース: 出入国在留管理庁「家族滞在ビザ」
必要書類は何ですか?
共通書類
- 在留資格認定証明書交付申請書/変更許可申請書/更新許可申請書
- 写真1葉(4cm×3cm)
- 旅券・在留カード(変更・更新時)
身分関係立証書類
- 配偶者の場合:婚姻証明書(領事館認証または翻訳付き)
- 子の場合:出生証明書(領事館認証または翻訳付き)
- 戸籍謄本(日本人配偶者の子の場合)
- 養子の場合:養子縁組証明書
扶養者の在留資格立証書類
- 扶養者の在留カード写し
- 扶養者の旅券写し
- 扶養者の住民票(世帯全員記載)
- 扶養者の在職証明書
扶養能力立証書類
- 扶養者の住民税課税証明書(直近年)
- 扶養者の住民税納税証明書
- 扶養者の所得税納税証明書(その3)
- 扶養者の在職証明書または在学証明書(留学者の場合)
- 扶養者の預貯金残高証明書
- 給与明細(直近3-6か月分)
居住立証書類
- 住民票(同居予定)
- 賃貸借契約書または住宅ローン明細
- 同居計画書(任意・推奨)
その他(任意)
- 質問書
- 婚姻関係を立証する写真等
- 子の在学計画書
💡 行政書士のポイント: 家族滞在ビザの審査は扶養能力が中核論点です。扶養者の年収+家族構成に応じた生活費総額を月額単位で計算し、収入証明・残高証明で具体立証することが許可率向上の決め手となります。
一次ソース: 出入国在留管理庁「家族滞在ビザ申請書類」
扶養能力の目安は?
扶養能力の基本式
月額収入 ≧ 月額生活費(家族構成に応じた目安)
家族構成別月額生活費の目安
| 家族構成 | 月額生活費目安(東京) | 月額生活費目安(地方) |
|---|---|---|
| 夫婦のみ | 25-30万円 | 20-25万円 |
| 夫婦+子1人 | 30-35万円 | 25-30万円 |
| 夫婦+子2人 | 35-40万円 | 30-35万円 |
扶養者の年収目安
- 単身 → 配偶者:年収300万円以上
- 単身 → 配偶者+子:年収400万円以上
- 単身 → 配偶者+子2人:年収500万円以上
留学者が扶養者の場合
留学者は本人が学生のため扶養能力が問題となります。
- 経費支弁書で「家族の生活費を含む」ことを明示
- 親族(両親)からの送金実績・送金予定の立証
- 預貯金残高(家族の年間生活費以上)の立証
一次ソース: 出入国在留管理庁「家族滞在の審査基準」
審査期間と費用の目安は?
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 申請手数料(変更・更新) | 4,000円(収入印紙・許可時) |
| 申請手数料(認定証明書交付) | 不要 |
| 行政書士報酬相場 | 5万円〜15万円 |
| 行政書士報酬相場(家族3人以上) | 10万円〜25万円 |
| 審査期間(認定証明書交付) | 1〜3か月 |
| 審査期間(変更・更新) | 2週間〜2か月 |
行政書士報酬は事務所により異なります。
家族滞在ビザは扶養者の在留資格と同時申請が一般的で、審査期間も同期します。
一次ソース: 出入国在留管理庁「在留審査処理期間」
不許可になりやすいケースは?
主な不許可理由
-
扶養能力の不足
- 事例: 扶養者の年収が家族構成に対して不足/預貯金残高ゼロ
- 対策: 収入立証+残高立証+親族支援証明の三点セット
-
婚姻の真実性に疑義
- 事例: 短期間婚姻・共通言語不在・別居計画
- 対策: 質問書で婚姻経緯を詳述/同居写真・LINE履歴等の客観資料
-
扶養者の在留状況の問題
- 事例: 扶養者の在留資格更新に問題発生中
- 対策: 扶養者本人の更新申請を先行・確実化/納税完納
-
同居しない
- 事例: 別住所に住民票登録・常時別居
- 対策: 業務上の単身赴任は雇用契約書で立証/同居計画書
-
資格外活動の超過(更新時)
- 事例: 配偶者が週28時間超でアルバイト・所得隠し
- 対策: 資格外活動の範囲厳守/違反は重大不利益
💡 行政書士のポイント: 家族滞在ビザの不許可TOP1は扶養能力の不足です。扶養者の年収だけでなく、家族構成に応じた生活費との対比で立証することが必須です。家賃・教育費・医療費を加味した生活費試算書を任意で添付すると評価が上がります。
他の在留資格との違いは?
| 比較対象 | 主な違い |
|---|---|
| 日本人の配偶者等 | 扶養者は日本人/活動制限なし/就労自由 |
| 永住者の配偶者等 | 扶養者は永住者/活動制限なし/就労自由 |
| 定住者 | 身分系資格/日系3世等/就労自由 |
| 特定活動 | 個別活動許可/配偶者就労(高度専門職等の特例) |
| 短期滞在 | 90日以内・観光・親族訪問等/就労不可 |
移行パターン:
- 家族滞在 → 日本人の配偶者等(離婚後・日本人と再婚時)
- 家族滞在(子) → 留学(成人後の進学時)
- 家族滞在(子) → 定住者(特定要件充足時)
- 家族滞在 → 特定活動(高度専門職の配偶者就労)
2026年の改正点は?
主要改正点
-
特定技能2号の家族帯同可(2023年6月閣議決定→施行運用)
- 特定技能2号保持者の配偶者・子は家族滞在ビザ取得可
- 特定技能1号は依然として家族帯同不可
-
永住許可制度の厳格化(2024年6月施行済)
- 家族滞在から永住申請する場合も納税・社保完納が厳格化
- 扶養者・申請人双方の納税状況が審査される
-
資格外活動許可の運用厳格化(2024-2025)
- 週28時間超過の摘発強化
- 次回更新で重大な不利益
-
オンライン申請対応拡大(2024〜)
- 在留資格認定証明書の電子発行
- 家族同時申請のオンライン受付
一次ソース: 出入国在留管理庁「入管法改正の概要」
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よくある質問(FAQ)
Q1: 家族滞在ビザで働けますか?
A: 原則として就労不可ですが、資格外活動許可を取得すると週28時間以内でアルバイト可能です(入管法第19条)。風俗営業従事は永久禁止です。フルタイムの正社員として就労する場合は、技人国・特定技能等の就労ビザへの変更が必要です。
Q2: 子は何歳まで家族滞在ビザを取れますか?
A: 原則18歳未満ですが、実務上は親と同居し扶養を受けている場合、20歳前後まで認められることがあります。子が独立し就労する場合は技人国等への変更、進学する場合は留学への変更が必要です。家族滞在のまま大学進学は可能です。
Q3: 配偶者が日本でフルタイム就労を希望する場合はどうすれば良いですか?
A: 就労ビザへの変更が必要です。配偶者に学歴・実務経験があれば「技術・人文知識・国際業務」、特定の資格や経験があれば「特定技能」「技能」「経営・管理」等への変更が可能です。資格外活動の範囲(週28時間以内)では正社員雇用が困難なため、就職先が決まり次第変更申請を行います。
Q4: 扶養者と別居している場合は更新できますか?
A: 業務上の単身赴任など正当な理由があれば可能ですが、立証資料(雇用契約書・出張命令書・住居証明)が必要です。長期にわたる別居は婚姻実体に疑義が生じ、次回更新で不許可リスクが高くなります。家族としての交流(送金・帰省・通話履歴)の維持も重要です。
Q5: 家族滞在ビザの子は健康保険に加入できますか?
A: 加入できます。扶養者の健康保険の被扶養者として登録することで、医療費の3割負担で受診可能です(健康保険法第3条第7項)。扶養者が国民健康保険加入の場合は世帯全員で国民健康保険に加入します。子が学校に通う場合は学校保健安全法により健康診断も無料で受けられます。
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免責事項
本記事は2026年5月時点の入管法・施行規則・告示・運用要領に基づく一般的な情報提供であり、個別案件の法的助言ではありません。具体的な申請手続きについては、出入国在留管理庁の最新情報をご確認のうえ、行政書士等の専門家にご相談ください。本記事の情報を利用した結果生じたいかなる損害についても、当事務所は責任を負いません。
法令の解釈・運用は日々変動します。最終確認日以降に法令改正があった場合、最新情報を反映するまでの間、本記事の内容と実際の運用が異なる可能性があります。
著者情報
さわい行政書士事務所 澤井 隆行(Sawai Takayuki, Gyoseishoshi)
- 事務所: さわい行政書士事務所
- 所長: 澤井 隆行
- 登録: 日本行政書士会連合会会員(東京都行政書士会)
- 専門: 入管業務(在留資格・帰化)/法令遵守SaaS開発
- ブランド: MmowW(Dron🦉/F👀D/Shamp👀/Scrib🐮/Viz👀)
- お問い合わせ: info@mmoww.net / mmoww.net/contact/
Gyoseishoshi(行政書士)は日本独自の法律専門職で、官公署提出書類の作成・代理を行う国家資格者です。本記事の内容は行政書士として日々の実務で扱う知見に基づいています。
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