出国命令制度とは? — 自主出頭による上陸拒否期間短縮制度【2026年最新】

最終確認日: 2026-05-03 執筆: さわい行政書士事務所 澤井隆行(Gyoseishoshi) 記事タイプ: L6横断(トラブル対応) 読了時間: 約7分


冒頭直接回答: 出国命令制度(入管法第24条の3)は、不法残留者が自ら入管に出頭した場合に収容せずに出国させ、上陸拒否期間を5年から1年に短縮する制度です。2004年改正で導入され、5要件(自主出頭・不法残留・一定の重罪なし・退去歴なし・速やかな出国)を満たす必要があります。


出国命令制度とは何ですか?

出国命令制度は、不法残留状態の外国人が自ら入管へ出頭し、速やかに出国する場合に、退去強制手続を経ずに簡略な手続で出国させる制度です。

  • 導入:2004年(平成16年)入管法改正
  • 目的:自主出頭の促進・収容コスト削減・上陸拒否期間短縮による再入国機会確保
  • 適用対象:不法残留者(オーバーステイ)

法的根拠: 出入国管理及び難民認定法第24条の3/第55条の2〜第55条の6

一次ソース: 出入国在留管理庁 出国命令制度


適用要件は何ですか?

入管法第24条の3に基づく適用要件は5つです。

5要件すべてを満たす必要

  • 要件1:速やかに本邦から出国する意思をもって自ら入国管理官署に出頭したこと
  • 要件2:入管法第24条第2号の2、第6号、第6号の2、第7号または第8号の2に該当しない(重大な犯罪歴なし)
  • 要件3:在留期間中に窃盗罪・薬物関連罪等で懲役・禁錮の刑に処せられたことがないこと
  • 要件4:過去に退去強制または出国命令により本邦から出国したことがないこと
  • 要件5:速やかに本邦から出国することが確実と見込まれること

💡 行政書士のポイント: 「自ら出頭」の認定が極めて重要です。職務質問をきっかけに任意同行→「出頭」とした事例もあれば、警察介入後は適用外となる事例もあります。発覚前の自主出頭が確実です。

一次ソース: 出入国在留管理庁 出国命令対象者の取扱い


退去強制との違いは?

項目出国命令退去強制
収容なしあり(30日〜60日)
手続き簡略(違反審査のみ)6段階(違反調査〜送還)
上陸拒否期間1年5年(重大事由は10年)
自費出国必須自費または国費
期間速やかに(通常数日〜2週間)数ヶ月〜長期化も

上陸拒否期間1年のメリット

  • 1年経過後、新規ビザ申請可能
  • 再入国機会の早期確保
  • 配偶者・親族関係維持に有利

手続の流れは?

手続プロセス

  1. 事前準備(行政書士相談)

    • 違反態様の整理
    • 帰国便の手配
    • 必要書類の準備
  2. 入管出頭

    • 管轄の地方出入国在留管理局へ出頭
    • 違反調査(入管法27条〜38条)
    • 違反事実の確認
  3. 出国命令該当性審査

    • 入国審査官による5要件審査
    • 該当の場合:出国命令書の交付
    • 非該当の場合:通常の退去強制手続へ移行
  4. 出国命令書の交付

    • 出国期限の指定(最長15日以内・例外的に30日まで)
    • 出国期限内に自費で出国
  5. 出国

    • 空港で出国手続
    • 1年経過後、再入国申請可能

持参書類

  • 旅券(パスポート)
  • 帰国便航空券
  • 経緯陳述書
  • 身元保証書(あれば)
  • 家族関係立証資料(あれば)

在留特別許可との関係は?

出国命令対象者であっても、在留特別許可(入管法50条)の検討対象となります。

在留特別許可の検討事由

  • 日本人配偶者・子との生活実態
  • 日本生まれの未成年子の監護
  • 重大な疾病・人道的配慮
  • 長期の生活基盤確立

ただし、在留特別許可は法務大臣の裁量で、出国命令該当だからといって自動的に検討されるわけではありません。在留継続を希望する場合は、出頭時に意見書・嘆願書を提出する必要があります。

法的根拠: 入管法第50条

一次ソース: 出入国在留管理庁 在留特別許可ガイドライン


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よくある質問(FAQ)

Q1: 出国命令で帰国した後、すぐに再来日できますか?

A: 出国の日から1年間は上陸拒否期間です。1年経過後、新たに在留資格認定証明書交付申請等が可能となります。観光等の短期滞在ビザは1年経過前から検討対象になることもありますが、不法残留歴は審査で考慮されます。

Q2: 出国命令の期間内に出国できなかったらどうなりますか?

A: 出国命令の取消し→通常の退去強制手続に移行します(入管法55条の3)。やむを得ない事由(疾病・航空便の不可抗力遅延等)がある場合は事前に入管へ連絡してください。

Q3: 家族と一緒に出国命令を申請できますか?

A: 各人別々に申請しますが、同一機会に出頭することは可能です。家族構成員それぞれが要件を満たす必要があり、要件を欠く者がいる場合はその者のみ退去強制手続となります。

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免責事項

本記事は2026年5月時点の入管法および同法施行規則・告示・運用要領に基づく一般的な情報提供であり、個別案件の法的助言ではありません。具体的な手続については、出入国在留管理庁の最新情報をご確認のうえ、行政書士等の専門家にご相談ください。本記事の情報を利用した結果生じたいかなる損害についても、当事務所は責任を負いません。

法令の解釈・運用は日々変動します。最終確認日以降に法令改正があった場合、最新情報を反映するまでの間、本記事の内容と実際の運用が異なる可能性があります。


著者情報

さわい行政書士事務所 澤井 隆行(Sawai Takayuki, Gyoseishoshi)

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