Updated 2026-05-02

アメリカLLC設立:デラウェア vs ワイオミング vs ネバダ徹底比較

Quick Answer: 日本人起業家がアメリカでLLC(Limited Liability Company)を設立する際、最初に直面するのが「どの州で設立するか」という選択です。本記事では、最も選ばれる3州(Delaware・Wyoming・Nevada)を、行政書士視点で徹底比較します。. アメリカでは、会社法は連邦法ではなく州法です。各州が独自の法人法を持ち、設立費用・年次報告義務・税制・プライバシー保護に大きな差があります。
目次

日本人起業家がアメリカでLLC(Limited Liability Company)を設立する際、最初に直面するのが「どの州で設立するか」という選択です。本記事では、最も選ばれる3州(Delaware・Wyoming・Nevada)を、行政書士視点で徹底比較します。

1. 州選択がなぜ重要か:米国法人法の州主権

アメリカでは、会社法は連邦法ではなく州法です。各州が独自の法人法を持ち、設立費用・年次報告義務・税制・プライバシー保護に大きな差があります。

ただし注意すべきは、実際に事業を行う州(“doing business”)では「Foreign LLC登録」が別途必要になる点です。例えば、カリフォルニア州で事業をするためにDelaware LLCを作っても、結局カリフォルニアでも登録(Foreign Qualification)が必要になり、両州で年次フィーが発生します。

2. 3州比較表(2026年5月時点)

項目DelawareWyomingNevada
設立費(Filing Fee)$110$100$425
年次フィー$300(Franchise Tax)$60$350(Annual List $150 + Business License $200)
州法人所得税なし(LLC・Wyoming州外事業)なしなし
州個人所得税あり(最大6.6%)なしなし
メンバー氏名公開不要不要不要
マネージャー氏名公開不要Annual Report記載必要Annual List記載必要
登録代理人(Registered Agent)必須必須必須
代表的な根拠法Delaware LLC Act §18-101以降Wyoming Statutes Title 17 Chapter 29Nevada Revised Statutes Chapter 86

3. Delaware:「企業の州」の実態

メリット

デメリット

向いている人

4. Wyoming:プライバシーと低コストの王者

メリット

デメリット

向いている人

5. Nevada:「Bullet-proof LLC」の真実

メリット

デメリット

向いている人

6. 行政書士視点:日本人起業家の現実的選択

10年間の実務経験から、日本居住の日本人起業家には Wyoming LLC を最初に検討することを多くの場合提案しています。理由は:

① コスト最小化

年次$60(Wyoming)vs $300(Delaware)vs $350(Nevada)。事業立ち上げ期はこの差が積み重なります。

② プライバシー保護

2024年1月施行のFinCEN BOI Reporting(Beneficial Ownership Information)により、どの州でLLCを作っても 連邦への実質所有者開示は必須 となりました(31 USC §5336)。詳細は別記事「アメリカFinCEN BOI報告:30日ルール」参照。州レベルでの非公開を維持できるWyomingの利点は依然有効です。

③ Foreign Qualification問題

事業実体がカリフォルニアやニューヨークにある場合、結局その州でも登録が必要です。日本居住の日本人起業家がEC・SaaS・コンサルで「物理的拠点を米国に持たない」場合、WyomingまたはDelawareの単独登録で済むケースが多い。

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7. EIN取得とForm SS-4

LLC設立後はIRSから EIN(Employer Identification Number) を取得します。

8. 税制:LLCの分類選択(Form 8832)

LLCはデフォルトで:

Form 8832提出により、C-Corp / S-Corpへの分類変更可能(S-Corpは米国市民・居住者限定)。日本居住者はC-Corp選択が一般的(パススルーだと米国個人所得税申告が複雑化)。

9. よくある質問

Q1. Wyomingで作ってカリフォルニアで事業したらバレない? A. バレます。California Franchise Tax Board(FTB)は積極的に追跡し、未登録Foreign LLCに$2,000/年のペナルティ+過去年分のFranchise Tax(最低$800/年)を遡求します。

Q2. 日本の住所のままLLCのメンバーになれる? A. なれます。米国居住要件はありません。

Q3. 銀行口座開設のため米国渡航は必須? A. Wise Business・Mercury・Reliefは渡航不要。BoA・Chase等は対面要求が一般的。


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本記事は法的情報を提供するものであり、法的助言ではありません。MmowW Scrib🐮は日本の行政書士事務所が運営する書類作成サービスです。日本の行政書士はイギリスのソリシター・米国のアトーニー・フランスのアヴォカ等とは別の資格です。

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澤井 隆行 — 行政書士

行政書士・MmowW創業者。世界中の会社設立手続きを見える化する。

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