ドローン飛行禁止区域が300m→1kmに拡大|2026年改正法成立 — 何が変わる?罰則は?
改正法の概要: 3つの重大変更
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| イエローゾーンの範囲 | 重要施設周辺約300m | 重要施設周辺約1,000m |
| イエローゾーンでの罰則 | 警察の命令後に罰則 | 直罰(命令なしで即罰則) 6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 |
| 対象施設 | 国会議事堂・首相官邸・皇居等 防衛施設・原子力事業所・空港 | 同左(対象施設の追加は今後政令で指定の可能性) |
① 距離拡大: 300m → 1,000m
国会議事堂、首相官邸、皇居、原子力発電所など「重要施設」周辺のイエローゾーンが、約300mから約1,000mに大幅拡大されます。これは小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)の改正によるものです。
特に東京都心部では、皇居・国会議事堂・首相官邸・各国大使館の1kmイエローゾーンが重なり、広範囲が飛行禁止区域になります。
② 直罰化: 「知らなかった」は通用しない
これまでイエローゾーンでは、警察からの退去命令に従わなかった場合に初めて罰則が適用されていました。改正後は、飛行した時点で即座に罰則が適用されます(直罰)。
罰則: 6月以下の拘禁刑又は50万円以下の缰金。なお、レッドゾーン(施設敏地内)は従来通り1年以下の拘禁刑又は50万円以下の缰金です。
③ 対象施設の拡大の可能性
現行の対象施設(国の重要機関・防衛施設・原子力事業所・対象空港・政令指定施設)に加え、今後政令で新たな施設が追加指定される可能性があります。警察庁からの正式発表を待つ必要があります。
いつから? 施行日の見通し
注意: 運用細則(距離の測定基準、対象施設の更新リスト等)は警察庁からまだ発出されていません。施行後に詳細が確定し次第、本記事を更新いたします。
「ドローン六法」で全体像を把握する
今回改正された「小型無人機等飛行禁止法」は、日本のドローン規制を構成する6つの法律(「ドローン六法」)のうちの1つです。全体像を体系的に学ぶには、行政書士監修の『ドローン法令ガイド: 日本』が役立ちます。
航空法・小型無人機等飛行禁止法・電波法・民法・個人情報保護法・道路交通法 — この6法は同時に適用されます。1つの法律を守っていても、他の5つの遵守義務は消えません。
直罰化の衝撃 — 何が変わるのか
改正前のイエローゾーンでは、飛行を発見した警察官がまず退去命令を出し、それに従わなかった場合に初めて缰則が適用されていました。つまり、「命令されたらやめればいい」という余地がありました。
改正後は、イエローゾーン内で無許可飛行をした時点で即座に犯罪が成立します。「知らなかった」「ゾーンだと思わなかった」は抗弁になりません。飛行前に必ずSKY MAPで飛行禁止区域を確認してください。
あなたの飛行エリアは大丈夫?
改正法の法的根拠
小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)は、2016年に施行された法律で、重要施設周辺でのドローン飛行を規制します。航空法の100g以上という重量制限は適用されず、重量に関係なく全てのドローン(100g未満のトイドローン含む)が対象です。
対象施設は5カテゴリー:
- 国の重要機関(国会議事堂・首相官邸・最高裁・皇居・政党本部・外国公館)
- 防衛関係施設
- 対象空港
- 原子力事業所
- 政令指定施設
よくある質問
Q. 施行はいつ?
公布から20日後です。2026年7月上旬が有力な見通しですが、正式な施行日は官報掲載後に確定します。
Q. 既存の飛行許可はどうなる?
小型無人機等飛行禁止法に基づく飛行には、施設管理者の同意と都道府県公安委員会への48時間前通報が必要です。この手続き自体は変わりませんが、対象範囲が1,000mに拡大するため、これまで許可不要だったエリアでも新たに手続きが必要になる可能性があります。
Q. 航空法の許可とは別?
はい、完全に別の法律です。航空法(国交省所管)の飛行許可を取得していても、小型無人機等飛行禁止法(警察庁所管)の規制は別途遵守が必要です。「ドローン六法」は同時に適用されることを忘れないでください。
Q. トイドローン(100g未満)も対象?
はい。航空法は100g以上が対象ですが、小型無人機等飛行禁止法は重量制限なしで全てのドローンに適用されます。