「ドローンの飛行日誌って、何を書くの?」 2022年12月に航空法が改正され、ドローンの商用・業務飛行は全て飛行日誌の記載が法的義務になりました。しかし、記載項目や保存期間が曖昧で、「何を、どこまで書けばいいのか」と疑問を持つ方は少なくありません。
1. なぜドローン飛行日誌が義務化されたのか?
1.1 航空法改正の背景(2022年12月)
ドローンの普及に伴い、以下のような課題が発生していました:
- 無許可飛行の多発 → 安全管理の実態が不明
- 事故報告の遅延 → 原因究明に時間がかかる
- 事業者の法令遵守状況が把握困難 → 監査・検査の非効率化
そこで国土交通省(MLIT)は、全ドローン事業者に飛行日誌の記載・保管を義務化することで、安全性と法令遵守の透明性を確保しようとしました。
1.2 義務対象は誰か?
| 対象 | 記載義務 |
|---|---|
| 商用飛行(報酬を得ている) | 必須 |
| 業務飛行(会社のドローン事業) | 必須 |
| 個人での趣味飛行 | 不要(推奨) |
2. ドローン飛行日誌:記載必須項目
航空法施行規則(第208条)では、以下の項目が記載義務として定められています。
2.1 基本情報
| 項目 | 記載例 | 重要度 |
|---|---|---|
| 飛行日時 | 2026-04-08 10:00~10:25 | ⭐⭐⭐ |
| 飛行時間 | 25分 | ⭐⭐⭐ |
| 飛行場所 | 東京都渋谷区~山手線内 | ⭐⭐⭐ |
| 飛行高度 | 最大高度120m(地表面から) | ⭐⭐ |
| 天候 | 晴天、風速3m/s | ⭐⭐ |
2.2 機体・操縦者情報
| 項目 | 記載例 | 重要度 |
|---|---|---|
| 機体名・メーカー | DJI Mavic 3 | ⭐⭐⭐ |
| 機体登録番号 | JA1234567890AB | ⭐⭐⭐ |
| 操縦者氏名 | 田中太郎 | ⭐⭐⭐ |
| 操縦者技能証明番号 | △△△△-01-001 | ⭐⭐⭐ |
2.3 飛行内容
| 項目 | 記載例 | 重要度 |
|---|---|---|
| 飛行目的 | 不動産撮影、インフラ点検など | ⭐⭐⭐ |
| 飛行内容 | 目視内飛行 / 目視外飛行 | ⭐⭐⭐ |
| 飛行形態 | 通常飛行 / 夜間飛行 | ⭐⭐ |
| 許可申請番号 | XXXX-YYYYYY(飛行許可がある場合) | ⭐⭐ |
2.4 異常・事故報告
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 異常なし | 「異常なし」と明記 |
| 軽微なトラブル | 「バッテリー警告が表示されたが正常に着陸」など |
| 事故発生 | 「着陸時に側面が地面に接触、外部破損なし」など |
3. ドローン飛行日誌の様式(テンプレート)
3.1 基本的な記載形式
以下は国土交通省推奨のシンプルな様式です: 【飛行日誌】 日付:2026-04-08 ■ 機体情報 機体メーカー・型式:DJI Mavic 3 機体登録番号:JA1234567890AB 機体所有者:○○ドローン管理会社 ■ 操縦者情報 操縦者氏名:田中太郎 技能証明番号:△△△△-01-001 技能証明有効期限:2027-12-31 ■ 飛行情報 飛行開始時刻:10:00 飛行終了時刻:10:25 飛行時間:25分 飛行場所:東京都渋谷区マークシティ周辺(許可取得済み) 飛行高度(最大):120m ■ 飛行内容 飛行目的:不動産販売用ビデオ撮影 飛行内容:目視内飛行 飛行形態:通常飛行(昼間) 許可申請番号:R6-関東-123456 ■ 天候・環境 天候:晴天 気温:18℃ 風速:3m/s(南西) 視程:良好 ■ 異常・事故の有無 異常・事故:異常なし ■ 備考 バッテリー消費率:68% 飛行ルート:事前計画通り実施
3.2 Excel テンプレート形式
複数機や複数操縦者を管理する場合は、Excelでの一元管理が便利です:
| 機体登録番号 | 操縦者氏名 | 証明番号 | 開始時刻 | 終了時刻 | 飛行時間 | 飛行場所 | 飛行目的 | 飛行内容 | 許可申請番号 | 異常・事故 |
|---|
4. ドローン飛行日誌:保存期間と保管方法
4.1 保存期間は1年間(法定要件)
航空法第132条:> 無人航空機の飛行の日誌は、当該飛行した日から1年間保管しなければならない。
保存期間をオーバーしたら?- 廃棄してOK(法的義務は終了)
- ただし、事故が発生した場合は追加保管が必要(最大3~5年が目安)
> ピヨちゃん 「1年過ぎたらすぐ捨てていいんですか?」 > ポッポ副所長 「法定の保存期間は1年ですが、事故の調査や損害賠償請求に備えて、3~5年保管することを強くお勧めします。」
4.2 保管方法
紙での保管:- ファイリング(バインダーに保管)
- 定期的な確認が容易
- 場所を取る、紛失リスク
- スペースを取らない
- 検索が容易
- バックアップが簡単
- システムのセキュリティ管理が必須
5. 飛行日誌の記載時期と頻度
5.1 いつ記載するのか?
推奨:飛行終了直後- 飛行内容が新鮮なうちに記載
- 記憶違いや誤りを防止
- リアルタイムデータ(バッテリー消費率など)の記録が正確
フィールドでの記載が困難な場合は、その日のうちに事務所で記載してください。
5.2 複数飛行の場合
1回の飛行 = 1行のエントリー 例えば、同じ日に午前と午後で2回飛行した場合:
| 開始時刻 | 終了時刻 | 飛行時間 | 飛行目的 |
|---|
6. よくある記載ミスと正しい書き方
ミス例1:飛行時間を間違える
飛行時刻:10:00~10:25 → 飛行時間:30分
飛行時刻:10:00~10:25 → 飛行時間:25分(正確に計算) 計算が苦手な場合は、記録システム(MmowW など)で自動計算させることをお勧めします。
ミス例2:許可申請番号を書き忘れ
飛行内容:東京都渋谷区で撮影(許可申請番号なし)
飛行内容:東京都渋谷区で撮影 許可申請番号:R6-関東-123456
ミス例3:操縦者技能証明の有効期限を確認していない
証明番号:△△△△-01-001(期限:2026-03-31) 飛行日:2026-04-08 ← 期限切れで違法!
事前に期限を確認し、期限切れ前に更新申請を完了
7. 監査・検査時のドローン飛行日誌チェックポイント
国土交通省やドローン関連団体による監査では、以下を確認されます:
7.1 チェック項目
- [ ] 全飛行の日誌が記載されているか(飛行漏れなし)
- [ ] 記載項目が完全か(必須項目が揃っているか)
- [ ] 数値が正確か(飛行時間、高度の計算ミスなし)
- [ ] 機体登録番号・操縦者証明番号が正確か
- [ ] 飛行許可番号の対応が正しいか(許可を得た飛行に番号が記載されているか)
- [ ] 異常・事故が正しく報告されているか
7.2 監査で指摘されやすい項目
最も多い指摘: 許可申請番号の記載漏れ > ポッポ副所長 「飛行許可を取って飛行しても、日誌に許可番号を書き忘れると『許可なしで飛んだ』と見なされるリスクがあります。」
次に多い指摘: 操縦者証明番号が間違っている
8. MmowWでドローン飛行日誌を自動管理
手動での飛行日誌記載は、複数機・複数操縦者になると大きな負担になります。
8.1 MmowWの飛行日誌機能
自動記録:- 飛行開始・終了時刻を自動取得(機体GPS連携)
- 飛行時間を自動計算
- 飛行高度・位置情報をリアルタイム記録
- 許可申請番号の自動マッピング
- 操縦者資格の期限切れアラート
- 保存期間1年の自動管理
- Excel/PDF 出力で監査対応
> ピヨちゃん 「全部自動でやってくれるんですか?」
9. よくある質問(FAQ)
Q. 飛行日誌がないと、どんな罰則があります?
飛行日誌の記載義務違反は『50万円以下の罰金』です。さらに法人の場合は『1億円以下の罰金』に処せられる可能性もあります。商用・業務飛行では必ず記載してください。
Q. 個人での趣味飛行でも日誌を記載すべきですか?
法的には不要です。ただし、『将来的な法規強化に備える』『飛行実績の管理』『事故時の記録保全』の観点から、記載することを強くお勧めします。
Q. 飛行日誌を紛失した場合、どうなりますか?
監査時に日誌が提示できない場合、『記載義務違反』と見なされ、罰則対象になる可能性があります。失われた場合は、可能な限り早期に再構築し、その旨を記録に残してください。クラウド管理なら紛失のリスクを大幅に軽減できます。
Q. 飛行日誌は誰が記載する必要がありますか?
機体の所有者(事業者)が記載責任を負います。実際の記載は操縦者が記入することが多いですが、所有者が最終確認する体制が必須です。
Q. 1年以上前の飛行日誌を取られました。すぐに廃棄していいですか?
法定の保存期間は1年ですので、廃棄可能です。ただし、その飛行に関連する事故やトラブルがある場合は、追加で保管することをお勧めします。特に損害賠償請求のリスクがある場合は、3~5年の保管が安全です。
10. ドローン飛行日誌のチェックリスト
飛行後、以下を確認してください:
- [ ] 飛行日時が正確に記載されている
- [ ] 機体登録番号が正確である
- [ ] 操縦者名と技能証明番号が対応している
- [ ] 飛行時間が正確に計算されている
- [ ] 飛行目的が明確に記載されている
- [ ] 飛行許可を得た場合、許可申請番号が記載されている
- [ ] 異常・事故の有無が記載されている
- [ ] 天候・環境情報が記載されている(可能な限り)
- [ ] 記載は飛行日から1年以内に実施されている
- [ ] 1年経過した記録は保管方針に従い管理されている
- 記載義務: 商用・業務飛行は全て必須
- 記載項目: 機体情報、操縦者情報、飛行内容、許可申請番号
- 保存期間: 1年間(事故リスク考慮で3~5年推奨)
- 罰則: 記載なし→50万円、法人→1億円の可能性
- 効率化: MmowWなどのシステムで自動管理
まとめ
ドローンの飛行日誌は、国土交通省への法定義務です。商用・業務飛行なら必ず記載し、1年間保管してください。
重要なポイント:更新履歴
- — 初回公開
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この記事は情報提供のみを目的としており、法的・財務的・規制上のアドバイスを構成するものではありません。法令は頻繁に改正されます。常に国土交通省の最新情報をご確認ください。MmowWは法令遵守の管理をシンプルにしますが、法律上必要な専門家への相談を代替するものではありません。