日本のドローン法令 完全ガイド2026|航空法・登録・罰則・飛行許可

最終更新:2026年6月|執筆:さわい行政書士事務所(MmowW Drone 法令監修)

> 日本は世界で最も早くリモートIDを義務化した国であり、2022年の航空法大改正により、操縦ライセンス制度・機体認証制度・飛行カテゴリー制度が一体的に導入されました。2025年12月の民間資格優遇廃止を経て、2026年現在は国家資格+認証機体の組み合わせが商用ドローン運用の「唯一のスタンダード」となっています。本ガイドでは、航空法・小型無人機等飛行禁止法・電波法を横断し、登録から罰則、ライセンス、商用飛行カテゴリー、外国人向けルールまで、日本のドローン規制の全体像を網羅的に解説します。

目次

1. クイックファクト(一目でわかるドローン規制)

2. 10カ国比較テーブル(埋め込み参照)

3. 日本の航空法とドローン規制の全体像

4. 機体登録テーブル(重量×登録要否×費用×手続き)

5. 罰則テーブル(4段階)

6. 飛行禁止・制限区域テーブル

7. 操縦ライセンス制度(一等・二等の比較表)

8. 商用飛行テーブル(カテゴリーI/II/III)

9. 外国人観光客向けガイド(DIPS手順)

10. 夜間飛行(要件・灯火)

11. リモートID(2022年義務化・世界最速)

12. プライバシー(個人情報保護法・盗撮)

13. FAQ 15問

14. 著者情報(さわい行政書士事務所)

15. CTA: MmowW Droneで法令遵守を極楽に

1. クイックファクト(一目でわかるドローン規制)

項目内容
**所管官庁**国土交通省(MLIT)航空局
**主要法令**航空法、小型無人機等飛行禁止法、電波法
**登録義務の対象**100g以上(2022年6月20日〜、従来の200gから引き下げ)
**登録システム**DIPS 2.0(ドローン情報基盤システム)
**リモートID**2022年6月20日〜義務化(世界最速)
**操縦ライセンス**二段階制:一等無人航空機操縦士 / 二等無人航空機操縦士
**機体認証**第一種(カテゴリーIII)/ 第二種(カテゴリーII)
**最大飛行高度**地表から150m(航空法施行規則第236条の83)
**最大罰則**2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(事故時救護義務違反)
**夜間飛行**原則禁止。許可承認または国家資格+立入管理措置で可能
**DID(人口集中地区)**飛行禁止。許可承認または国家資格+認証機体で可能
**外国人の飛行**可能。ただしDIPS登録・飛行許可が必要(日本語が主)
**民間資格の扱い**2025年12月をもって優遇措置廃止。国家資格が事実上必須

2. 10カ国比較テーブル(埋め込み参照)

日本のドローン規制を世界の主要国と比較すると、以下のような位置づけになります。

国名所管官庁登録義務閾値リモートID操縦ライセンス最大高度最大罰金
**日本**MLIT(国土交通省)100g義務(2022年〜)一等・二等150m AGL¥100万 + 拘禁2年
**米国**FAA250g (0.55 lbs)義務(2023年〜)Part 107400ft (122m) AGL$250,000 + 禁固3年
**英国**CAA UK100g義務Flyer ID / Operator ID120m AGL無制限罰金 + 禁固5年
**オーストラリア**CASA250g(商用)未義務化RePL / ReOC120m AGLAUD 16,500
**ニュージーランド**CAA NZ登録義務なし(2026年現在)未義務化Part 101(免許不要)120m AGLNZD 5,000
**カナダ**Transport Canada250g未義務化(2027-28年予定)Basic / Advanced122m (400ft) AGLCAD 25,000
**フランス**DGAC250g (EU準拠)義務(EU準拠)EU A1/A2/A3120m AGL€75,000 + 禁固1年
**ドイツ**LBA250g (EU準拠)義務(EU準拠)EU A1/A2/A3120m AGL€50,000
**オランダ**IL&T250g / カメラ搭載機義務(EASA準拠)A1/A2/A3 (EASA)120m AGLEUR 7,800
**スウェーデン**Transportstyrelsen250g / カメラ搭載機義務(EASA準拠)A1/A2/A3 (EASA)120m AGLSEK 150,000 + 禁固6年

> 注目ポイント: 日本の登録義務閾値100gは世界最軽量クラスであり、リモートID義務化も世界最速(2022年6月)です。これは2015年の首相官邸ドローン落下事件を契機とした日本独自の厳格な規制アプローチを反映しています。

詳細な各国比較は MmowW Drone 10カ国比較ページ をご参照ください。

3. 日本の航空法とドローン規制の全体像

3.1 法体系の三本柱

日本のドローン規制は、以下の三つの法律が中核を成しています。

(1)航空法(昭和27年法律第231号)

航空法は日本のドローン規制の最も重要な法律です。2015年の改正で初めて「無人航空機」の定義が盛り込まれ(航空法第2条第22項)、その後2022年の大改正で操縦ライセンス制度・機体認証制度が追加されました。

主な関連条文:

(2)小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)

正式名称は「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」です。2015年の首相官邸ドローン落下事件を直接の契機として制定されました。

国の重要施設(国会議事堂、首相官邸、皇居、最高裁判所、原子力事業所等)及びその周辺おおむね300m以内の上空でのドローン飛行を禁止しています。

> 2026年の動向: 警察庁は飛行禁止範囲を現行の300mから1,000mに拡大する法改正を検討しており、2026年通常国会への改正法案提出を目指しています。

(3)電波法(昭和25年法律第131号)

ドローンの操縦に使用する無線周波数を規制する法律です。日本国内でドローンを飛行させる場合、技術基準適合証明(技適マーク)を取得した無線設備を使用する必要があります。海外で購入したドローンが日本の技適を取得していない場合、電波法違反となる可能性があります。

主な使用周波数帯:

周波数帯用途免許の要否
2.4GHz帯操縦用・FPV映像用不要(技適マーク必要)
5.7GHz帯FPV映像用(産業用)第三級陸上特殊無線技士以上
5.8GHz帯FPV映像用(レース用等)第四級アマチュア無線技士以上
169MHz帯長距離制御用第三級陸上特殊無線技士以上

3.2 その他の関連法令

法令名規制内容
**民法第207条**土地所有権は上空に及ぶ。私有地上空の飛行には所有者の同意が望ましい
**道路交通法**道路上空からの離着陸には道路使用許可が必要な場合あり
**河川法**河川敷での離着陸には河川管理者の許可が必要な場合あり
**自然公園法**国立公園・国定公園内の特別保護地区等での飛行には環境大臣等の許可が必要
**都道府県・市区町村条例**地方自治体独自の飛行規制(東京都立公園、大阪城公園等)多数
**個人情報保護法**ドローン撮影による個人情報の取得・利用に関する規制
**軽犯罪法**正当な理由なく住居をのぞき見る行為の禁止
**迷惑防止条例**盗撮行為の禁止(各都道府県)

3.3 2022年大改正の全体像

2022年の航空法改正は、日本のドローン規制における最大のターニングポイントでした。この改正により導入された三つの柱は以下のとおりです。

1. 操縦ライセンス制度(技能証明制度):2022年12月5日施行。一等・二等の国家資格を創設

2. 機体認証制度:型式認証と機体認証の二段階。第一種(カテゴリーIII対応)と第二種(カテゴリーII対応)

3. 飛行カテゴリー制度:リスクに応じたカテゴリーI〜IIIの分類

さらに2022年6月20日からは以下が施行されました。

4. 機体登録義務化:100g以上の無人航空機の登録を義務化(従来の200gから引き下げ)

5. リモートID義務化:登録機体にリモートID機能の搭載を義務化

4. 機体登録テーブル(重量×登録要否×費用×手続き)

4.1 登録義務の対象

2022年6月20日施行の改正航空法により、機体本体とバッテリーの合計重量が100g以上のすべての無人航空機(ドローン、ラジコン飛行機、農薬散布ヘリコプター等)は、国土交通省への登録が義務となりました。

4.2 重量別登録要否テーブル

重量区分登録の要否リモートID飛行許可備考
**100g未満**不要不要航空法上の「無人航空機」に該当せず小型無人機等飛行禁止法・条例は適用あり
**100g〜25kg****必要****必要**飛行場所・方法による大多数のドローンがこの区分
**25kg以上****必要****必要**原則として個別許可必要大型産業用ドローン

4.3 申請方法別費用テーブル

申請方法本人確認書類1機目2機目以降審査期間
**オンライン(マイナンバーカード)**マイナンバーカード**900円**890円最短1〜2日
**オンライン(eKYC)**運転免許証またはパスポート**1,450円**1,050円3〜5日
**郵送**住民票の写し+本人確認書類**2,400円**2,000円1〜2週間

> コスト節約のポイント: マイナンバーカードによるオンライン申請が最安値(900円)かつ最速(1〜2日)です。外国人の場合は在留カードを使用してeKYCでの申請が可能です。

4.4 登録手続きの流れ

1. DIPS 2.0にアカウント作成https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/

2. 本人確認(マイナンバーカード / eKYC / 郵送のいずれか)

3. 機体情報の入力(製造者名、型式名、製造番号、重量等)

4. 手数料の納付(インターネットバンキング、ATM、クレジットカード)

5. 登録記号の発行(「JU」+数字の登録記号が付与される)

6. 登録記号の機体への表示(25kg未満:3mm以上、25kg以上:25mm以上の文字で表示)

7. リモートID機能の設定(後述)

4.5 登録の有効期間と更新

項目内容
**有効期間**3年間
**更新手数料**初回登録と同額
**更新期限**有効期間満了前に手続き必要
**更新忘れの場合**救済措置なし。新規登録のやり直し
**更新中の飛行**DIPS2.0での飛行許可・承認申請不可(2025年6月通達)

> 重要な注意: 2025年6月の国土交通省通達により、機体登録の各種手続き(更新を含む)の処理中は、DIPS2.0を利用した飛行許可・承認申請ができないことが明確化されました。更新手続きは余裕をもって行いましょう。

5. 罰則テーブル(4段階:登録違反/飛行規則/危険行為/刑事)

日本のドローン関連の罰則は、違反の種類と重大性に応じて段階的に定められています。

5.1 罰則一覧テーブル

段階違反の種類根拠条文罰則具体例
**第1段階:登録違反**未登録飛行航空法第157条の4**1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金**登録なしでドローンを飛行させた場合
同上登録記号の虚偽申請航空法第157条の5**1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金**虚偽の情報で登録した場合
同上登録記号の未表示航空法第157条の6**50万円以下の罰金**機体に登録記号を表示していない場合
**第2段階:飛行規則違反**飛行禁止空域での無許可飛行航空法第157条の6**50万円以下の罰金**DID上空、空港周辺、150m以上を無許可で飛行
同上飛行方法の違反航空法第157条の6**50万円以下の罰金**夜間飛行、目視外飛行等を無許可で実施
同上飛行計画の通報義務違反航空法第157条の7**30万円以下の罰金**特定飛行の飛行計画をDIPSで通報しなかった場合
同上飛行日誌の記載義務違反航空法第157条の7**30万円以下の罰金**飛行日誌を作成・記載しなかった場合
**第3段階:危険行為**アルコール・薬物影響下での飛行航空法第157条の8**1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金**飲酒後にドローンを操縦
同上危険な飛行(他人に危害を及ぼす方法)航空法第132条の86第2項**1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金**人に向かってドローンを飛行させる等
**第4段階:事故・重大違反**事故時の救護義務違反航空法第157条の10**2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金**事故を起こしながら救護措置を取らなかった場合
同上事故報告義務違反航空法第157条の10**2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金**事故を国土交通大臣に報告しなかった場合

5.2 小型無人機等飛行禁止法の罰則

違反の種類罰則
対象施設の敷地・区域上空の飛行(レッドゾーン)**1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金**
対象施設周辺地域上空の飛行(イエローゾーン)警察官等による退去命令 → 命令違反の場合罰則
警察官等の命令に従わない場合**1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金**

5.3 電波法の罰則

違反の種類罰則
技適マークのない機器の使用**1年以下の懲役または100万円以下の罰金**(電波法第110条)
無免許での無線局の開設**5年以下の懲役または250万円以下の罰金**(電波法第110条)

5.4 実際の違反・逮捕事例

事例1:大阪万博ドローン飛行計画通報漏れ(2025年)

2025年4月13日、大阪・関西万博の開幕日に開催された「1万人の第九」イベントの撮影において、毎日放送(MBS)が飛行許可・安全性審査は取得していたものの、航空法第132条の87に基づく飛行計画の通報を怠っていたことが判明しました。

2025年7月22日に大阪府警から指摘を受け、同年9月26日にMBS社と撮影スタッフ3名が航空法違反(飛行計画通報義務違反)の容疑で書類送検されました。なお、2025年10月9日付で不起訴処分となっています。

教訓: 飛行許可を取得していても、飛行計画の通報(飛行日の7日前まで)を忘れると航空法違反となります。DIPS 2.0での通報を忘れずに行いましょう。

事例2:新潟・飲酒ドローン操縦で書類送検(2022年10月)

2022年10月、新潟市北区在住の47歳男性が、飲酒した状態で夜間にドローンを飛行させたとして、航空法違反(アルコール影響下飛行・夜間飛行)の疑いで新潟地方検察庁に書類送検されました。飛行中のドローンを発見した警察官が職務質問を行い、アルコール検知で発覚しました。男性は「夜景を見たかった」と供述し、容疑を認めています。

教訓: 自動車と同様、ドローンの飲酒操縦は航空法で明確に禁止されています(航空法第132条の86第1項第1号)。体内にアルコールが残っている状態での操縦は絶対にやめましょう。

事例3:青森ねぶた祭・飲酒無許可夜間飛行(2022年8月)

2022年8月、青森ねぶた祭において、酒を飲んだ状態で無許可にてドローンを夜間に飛行させた男性が航空法違反で書類送検されました。祭り会場という人口密集地での飛行、夜間飛行の無許可、飲酒操縦と、三重の違反が重なった事例です。

6. 飛行禁止・制限区域テーブル

6.1 航空法に基づく飛行禁止空域

航空法第132条の85に基づき、以下の空域での飛行は原則禁止されており、飛行には国土交通大臣の許可が必要です(ただし国家資格+認証機体の組み合わせにより許可不要となる場合あり)。

No.空域の種類具体例根拠条文飛行のための条件
1**空港等の周辺空域**成田空港、羽田空港、関西空港等航空法第132条の85第1項第1号空港管理者への事前連絡+国交大臣の許可
2**地表から150m以上の空域**全国一律航空法第132条の85第1項第2号国交大臣の許可
3**緊急用務空域**災害時に指定される空域航空法第132条の85第1項第3号原則飛行不可(捜索救助等を除く)
4**人口集中地区(DID)上空**東京23区大部分、大阪市街地等航空法第132条の85第2項許可、または二等以上+第二種以上機体認証+立入管理措置

6.2 小型無人機等飛行禁止法に基づく飛行禁止区域

No.施設の種類具体例飛行禁止範囲違反時の罰則
5**国会議事堂等**国会議事堂、議員会館施設+周辺おおむね300m1年以下拘禁刑/50万円以下罰金
6**内閣総理大臣官邸等**首相官邸、内閣府同上同上
7**最高裁判所**最高裁判所庁舎同上同上
8**皇居・御所**皇居、赤坂御所、京都御所同上同上
9**政党事務所**各政党本部同上同上
10**外国公館**各国大使館、領事館同上同上
11**原子力事業所**全国の原子力発電所等同上同上
12**防衛関係施設**自衛隊基地、在日米軍施設同上同上
13**大規模空港**成田、羽田、中部、関西、新千歳等施設+周辺おおむね300m同上
14**国際会議等開催施設**サミット会場等(期間限定指定)同上同上

6.3 その他の飛行制限区域

No.制限の種類根拠法令具体例飛行条件
15**国立公園・国定公園(特別保護地区等)**自然公園法富士山、屋久島、知床等環境大臣等の許可
16**都道府県立・市立公園**各自治体条例東京都立公園、大阪城公園等管理者の許可(多くは飛行禁止)
17**催し場所の上空**航空法第132条の86祭り、花火大会、スポーツイベント国交大臣の承認
18**道路上空**道路交通法一般道路、高速道路道路使用許可が必要な場合あり
19**河川敷**河川法多摩川、荒川、淀川等河川管理者の許可
20**港湾・海上**港則法・海上交通安全法港湾区域、航路港長・海上保安庁への通報
21**文化財周辺**文化財保護法、各自治体条例寺社仏閣、城郭管理者の許可
22**鉄道施設付近**鉄道営業法、各鉄道会社規則線路上空、駅構内事実上飛行不可

> 実務のポイント: DID(人口集中地区)の確認には、国土地理院の「地理院地図」で人口集中地区を表示するか、DIPS 2.0の地図機能を利用しましょう。DIDは5年ごとの国勢調査に基づいて更新されます。

7. 操縦ライセンス制度(一等・二等の比較表)

7.1 制度の概要

2022年12月5日に施行された操縦ライセンス制度(技能証明制度)は、無人航空機を操縦する者の技能を国が証明する制度です。指定試験機関である一般財団法人日本海事協会(ClassNK)が学科試験・実地試験・身体検査を実施します。

7.2 一等と二等の比較テーブル

項目一等無人航空機操縦士二等無人航空機操縦士
**対応カテゴリー**カテゴリーIII(レベル4)カテゴリーII(レベル3.5まで)
**飛行可能範囲**有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行無人地帯での立入管理措置ありの特定飛行
**学科試験**70問 / 75分 / 合格基準 正答率90%程度50問 / 30分 / 合格基準 正答率80%程度
**実地試験の内容**高度変化スクエア飛行、ピルエット、緊急着陸を伴う8の字飛行スクエア飛行、8の字飛行、異常時の飛行
**合格率(目安)**約60%(一発試験含む)約70〜87%(登録講習機関経由で向上)
**限定変更**目視外飛行、夜間飛行、25kg以上目視外飛行、夜間飛行、25kg以上
**有効期間**3年間3年間
**登録講習機関の費用(初学者目安)**50万〜100万円程度20万〜40万円台
**一発試験の費用**43,300円(手数料合計)37,400円(手数料合計)
**身体検査**必要(視力等の基準あり)必要(視力等の基準あり)
**機体認証との組み合わせ**第一種機体認証が必要第二種機体認証と組み合わせ

7.3 限定変更とは

技能証明には以下の限定があり、それぞれの限定を解除するには追加の試験(限定変更)が必要です。

限定の種類デフォルト限定変更後
**飛行の方法**昼間・目視内のみ夜間飛行可能 / 目視外飛行可能
**機体の種類**マルチローター / 回転翼(ヘリ)/ 固定翼複数種類を追加可能
**機体の重量**25kg未満25kg以上も操縦可能

7.4 2025年12月の重要な変更

2025年12月をもって、民間資格(JUIDAなど)による飛行許可申請時の一部優遇措置が完全に廃止されました。これにより、2026年現在は以下のルートが事実上の標準となっています。

7.5 取得のロードマップ

```

ステップ1:登録講習機関を選定(国土交通省HPで検索可能)

ステップ2:講習の受講(二等初学者:10〜20時間程度)

ステップ3:修了審査に合格(登録講習機関にて実施)

ステップ4:指定試験機関で学科試験を受験(日本海事協会)

ステップ5:身体検査を受検

ステップ6:技能証明書の発行(DIPS 2.0で申請)

ステップ7:限定変更が必要な場合は追加試験

```

> 2026年2月の更新情報: 技能証明の更新(3年ごと)を忘れた場合の救済措置は存在しません。忘れた場合は新規取得のやり直しとなるため、有効期限の管理は極めて重要です。

8. 商用飛行テーブル(カテゴリーI/II/III)

8.1 飛行カテゴリー制度の概要

日本のドローン飛行カテゴリー制度は、飛行のリスクレベルに応じて三つのカテゴリーに分類し、それぞれに必要な手続き・要件を定めています。

8.2 カテゴリー比較テーブル

項目カテゴリーIカテゴリーIIカテゴリーIII
**飛行の種類**特定飛行に該当しない飛行特定飛行(立入管理措置あり)特定飛行(立入管理措置なし、第三者上空)
**リスクレベル**高(レベル4)
**具体例**目視内・昼間・DID外・150m未満・人から30m以上DID上空飛行、夜間飛行、目視外飛行(立入管理措置あり)有人地帯での補助者なし目視外飛行
**操縦ライセンス**不要二等以上(または個別許可)**一等が必須**
**機体認証**不要第二種以上(または個別許可)**第一種が必須**
**飛行許可・承認****不要**国家資格+機体認証なら不要(一部例外あり)/ なければ個別許可必要**個別許可が必須**(運航管理要件あり)
**飛行計画通報**不要**必要****必要**
**飛行日誌**不要**必要****必要**
**保険**任意(推奨)強く推奨**事実上必須**
**運航管理体制**不要推奨**必要**(運航管理要領の策定等)

8.3 特定飛行とは

航空法第132条の85〜第132条の86に定める以下の飛行が「特定飛行」に該当します。

飛行の空域(第132条の85):

飛行の方法(第132条の86):

8.4 型式認証・機体認証の取得状況(2026年現在)

認証の種類認証機体例有効期間更新費用
**第一種型式認証**ACSL SOTEN(2023年3月取得、日本初)
**第二種型式認証**Sony Airpeak S1、ACSL等
**第一種機体認証**型式認証なし機体は個別検査1年高額(個別見積もり)
**第二種機体認証**型式認証あり機体は書類検査3年3,100円(型式認証あり)/ 284,900円〜(なし)

8.5 2026年の商用利用のベストプラクティス

2025年12月の民間資格優遇廃止を受け、2026年現在の商用ドローン運用の推奨セットは以下のとおりです。

【推奨セット】二等国家資格 + 第二種機体認証 + 目視外飛行限定変更

この3点セットにより、以下のメリットが得られます。

9. 外国人観光客向けガイド(DIPS手順)

9.1 外国人は日本でドローンを飛ばせるか?

はい、外国人(観光客を含む)も日本でドローンを飛行させることは可能です。ただし、日本人と同じ規制が適用されるため、以下の手続きが必要です。

9.2 必要な手続き一覧

ステップ手続き必要なもの所要時間
1**DIPS 2.0アカウント作成**メールアドレス、パスポート情報10分
2**機体登録(100g以上)**パスポート(eKYC)、機体のシリアル番号3〜5日
3**リモートID設定**登録記号、リモートID対応機器30分
4**飛行許可申請(特定飛行の場合)**飛行場所、飛行方法、機体情報10開庁日以上
5**飛行計画の通報(特定飛行の場合)**DIPS 2.0で通報飛行日の7日前まで

9.3 日本語の壁と対策

DIPSシステムは英語版も提供されていますが、以下の点で日本語能力が求められる場面があります。

場面言語対策
**DIPS 2.0の操作**英語版あり英語版を利用
**飛行マニュアルの作成**日本語が原則航空局標準マニュアルを使用
**現地での看板・注意書き**日本語のみが多い翻訳アプリの活用
**警察官等とのやり取り**日本語行政書士への委託を検討
**条例の確認**日本語のみMmowW Droneの多言語地図を活用

9.4 外国人観光客がよく飛行する場所と注意点

場所飛行の可否注意点
**富士山周辺**条件付き可能国立公園の特別保護地区は環境大臣の許可必要。5合目以上は要注意
**京都の寺社仏閣**ほぼ不可多くが飛行禁止。管理者の許可が必要
**東京都内**大部分がDIDDID飛行の許可が必要。都立公園は条例で禁止
**北海道の大自然**比較的飛行しやすいDID外であれば許可不要な場合あり。国立公園エリアは要確認
**沖縄のビーチ**条件付き可能米軍基地周辺は飛行禁止。自治体条例を確認

9.5 短期滞在でのおすすめ手順

1. 渡航前にDIPS 2.0で機体登録を完了させる(3〜5日かかるため)

2. リモートID対応の機体を準備する(海外機体は外付けリモートIDデバイスが必要な場合あり)

3. 技適マークを確認する(DJI等の主要メーカーの日本向けモデルは取得済み)

4. 飛行場所をMmowW Droneの地図で事前に確認する

5. 行政書士への代行依頼も検討する(日本語の手続きに不安がある場合)

10. 夜間飛行(要件・灯火)

10.1 夜間の定義

航空法における「夜間」は日没から日の出までの時間帯を指します。正確な日没・日の出時刻は国立天文台が発表する各地の暦を参照してください。地域や季節によって大きく異なります。

10.2 夜間飛行が可能な条件

条件パターン必要なもの飛行計画通報
**パターン1:国家資格なし**国土交通大臣の承認(DIPS 2.0で申請)必要
**パターン2:国家資格あり**二等以上の技能証明+立入管理措置+以下の条件すべてを満たすこと必要

パターン2(国家資格による)で承認不要となる追加条件:

10.3 灯火(ライト)の要件

要件内容
**基本要件**無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できる灯火を有すること
**例外**飛行範囲が照明等で十分に照らされている場合は灯火不要
**推奨仕様**前方:白色または緑色 / 後方:赤色 / 地上から機体の姿勢・方向が判別できること
**照度**150m以上の距離から視認できる明るさ(航空局標準マニュアル準拠)

10.4 夜間飛行の追加安全要件

10.5 罰則

夜間飛行の承認を得ずに夜間にドローンを飛行させた場合、航空法第157条の6に基づき50万円以下の罰金が科されます。

11. リモートID(2022年義務化・世界最速)

11.1 リモートIDとは

リモートID(Remote Identification)は、飛行中の無人航空機から電波で識別情報を発信する仕組みで、自動車のナンバープレートに例えられます。日本は2022年6月20日にリモートIDを世界で初めて義務化しました(米国は2023年3月16日、EUは段階的実施)。

11.2 発信される情報

情報の種類内容
**登録記号**JU+数字の登録番号
**製造番号**機体の製造シリアル番号
**位置情報**機体の緯度・経度・高度
**速度情報**飛行速度
**時刻情報**UTC時刻
**認証情報**認証コード

11.3 リモートIDの搭載方法

方式概要代表的な製品
**内蔵型**機体にリモートID機能が工場出荷時から搭載DJI Mini 4 Pro、DJI Air 3、DJI Mavic 3等(ファームウェア更新で対応)
**外付け型**後付けのリモートIDデバイスを機体に装着TEAD製 RID-01A、トライポッド製等

11.4 免除される場合

以下の場合はリモートIDの搭載が免除されます。

免除条件内容
**事前登録期間内の登録機体**2021年12月20日〜2022年6月19日の事前登録期間中に登録済みの機体
**特定区域内での飛行**あらかじめ国土交通大臣に届け出た区域(特定区域)内で飛行する場合
**係留飛行**十分な強度を有する紐等で機体を係留して飛行させる場合(30m以内)

> 特定区域の届出: リモートID免除の特定区域は、DIPS 2.0で届出が可能です。飛行範囲を明示した地図と飛行日時を提出する必要があります。

11.5 リモートIDの設定手順

1. DIPS 2.0にログイン

2. 機体登録情報画面から「リモートID書込み」を選択

3. 機体のリモートID機能を有効化(内蔵型の場合はメーカーアプリで設定)

4. DIPS 2.0で発行されたリモートIDの情報を機器に書き込む

5. 飛行前にリモートIDが正常に動作していることを確認

12. プライバシー(個人情報保護法・盗撮)

12.1 ドローン撮影とプライバシーに関する法的リスク

ドローンは上空から広範囲を撮影できるため、意図せず個人の私生活領域を撮影してしまうリスクがあります。日本の法律では、以下の複数の法律がドローン撮影に関連します。

12.2 関連法令テーブル

法令関連する場面罰則・制裁
**個人情報保護法**撮影映像に含まれる個人情報(顔、車のナンバー等)の取得・利用行政処分(是正命令)→ 命令違反の場合6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
**民法第709条(不法行為)**プライバシー権・肖像権の侵害損害賠償請求(民事)
**軽犯罪法第1条第23号**正当な理由なく住居をのぞき見る行為拘留または科料
**各都道府県の迷惑防止条例**盗撮行為(ドローンによる盗撮を含む)都道府県により異なる(例:東京都は1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
**刑法第130条(住居侵入罪)**ドローンによる住居上空への侵入(判例の蓄積は限定的)3年以下の懲役または10万円以下の罰金
**ストーカー規制法**特定の個人をドローンで追跡・監視する行為1年以下の懲役または100万円以下の罰金

12.3 総務省ガイドライン

2015年9月に総務省が公表した「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」では、以下の配慮が求められています。

項目ガイドラインの内容
**人の顔**映り込んだ場合はぼかし処理を施す
**車のナンバープレート**映り込んだ場合はぼかし処理を施す
**住居の表札**映り込んだ場合はぼかし処理を施す
**住居の外観・内部**プライバシーに配慮し、生活状況が推測できる映像は削除またはぼかし
**洗濯物等の私物**生活状況を推測できるものはぼかし処理を施す
**撮影の事前周知**可能な限り、撮影を行うことを事前に周知する

12.4 実務上の注意事項

13. FAQ 15問

Q1. ドローンを飛ばすのに免許は必要ですか?

A. 法律上、ドローンの飛行に免許(国家資格)は必須ではありません。ただし、2026年現在、国家資格(技能証明)がなくても特定飛行を行う場合は個別に飛行許可・承認申請が必要です。国家資格+機体認証の組み合わせがあれば、多くの特定飛行で個別許可が不要になるため、商用利用では事実上の必須要件となっています。

Q2. 100g未満のドローンなら何も手続きなしで飛ばせますか?

A. 航空法上の「無人航空機」の定義に該当しないため、機体登録やリモートIDは不要です。しかし、小型無人機等飛行禁止法(重要施設周辺の飛行禁止)は100g未満でも適用されます。また、各自治体の条例による飛行制限も適用される場合があります。完全に規制なしというわけではありません。

Q3. DJI Mini(249g)は登録が必要ですか?

A. はい、必要です。2022年6月20日以降、100g以上の機体は登録義務があります。DJI Miniシリーズは249g(バッテリー込み)で100gを超えるため、登録が必須です。

Q4. 自分の家の庭でドローンを飛ばす場合も許可が必要ですか?

A. 庭がDID(人口集中地区)内にある場合は、DID上空飛行の許可が必要です。DID外であれば、目視内・昼間・150m未満・人から30m以上離れた飛行(カテゴリーI)であれば許可は不要です。ただし、100g以上の機体であれば登録とリモートIDは必須です。

Q5. 飛行許可の申請にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. DIPS 2.0でのオンライン申請の場合、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに申請する必要があります。審査状況によってはさらに時間がかかる場合があるため、余裕をもって申請しましょう。

Q6. ドローンの飛行許可は全国一括で取得できますか?

A. はい、包括申請(1年間有効・全国対象)が可能です。ただし、個別の場所・日時を指定しない包括申請では、空港周辺や150m以上の空域など一部の空域は対象外となります。

Q7. 農薬散布にドローンを使う場合の特別なルールはありますか?

A. 農薬散布は「危険物の輸送」及び「物件の投下」に該当するため、特定飛行としての許可・承認が必要です。また、農林水産省の「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン」にも従う必要があります。農薬散布用の登録講習機関も多数存在します。

Q8. ドローン保険は義務ですか?

A. 法律上は義務ではありませんが、対人・対物の賠償責任保険への加入は強く推奨されています。カテゴリーIII飛行(レベル4)では事実上必須です。多くの飛行許可申請では、保険加入の有無を記載する欄があります。DJIの機体には購入時に付帯保険がついている場合があります。

Q9. 趣味で飛ばす場合と商用で飛ばす場合で規制は違いますか?

A. 航空法上は、趣味・商用の区別による規制の差はありません。飛行の場所と方法によって同一の規制が適用されます。ただし、商用利用の場合は飛行の頻度や範囲が広くなるため、包括許可の取得や国家資格の取得が実務上必要になることが多いです。

Q10. 外国で買ったドローンを日本で飛ばせますか?

A. 技適マーク(技術基準適合証明)を取得した無線設備を搭載していれば可能です。DJI等の主要メーカーの日本向けモデルは技適を取得していますが、海外モデルは取得していない場合があります。技適マークのない機器を使用した場合、電波法違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)となる可能性があります。

Q11. ドローンを紛失した場合はどうすればいいですか?

A. 航空法第132条の89に基づき、事故等が発生した場合は国土交通大臣への報告義務があります。ドローンの紛失は「事故」に該当する場合があるため、DIPS 2.0で事故報告を行うとともに、警察にも届け出ましょう。

Q12. レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)は誰でもできますか?

A. いいえ。レベル4飛行(カテゴリーIII)を行うには、一等無人航空機操縦士の技能証明、第一種機体認証を受けた機体、国土交通大臣の個別許可の三つすべてが必要です。2026年現在、第一種型式認証を取得した機体はまだ限られており、レベル4飛行の実用化は緒についたばかりです。

Q13. ドローンで荷物の配送を行うことは可能ですか?

A. 可能ですが、飛行のレベル・カテゴリーに応じた要件を満たす必要があります。過疎地での目視外飛行配送(レベル3〜3.5)であれば二等+第二種で対応可能ですが、都市部での配送(レベル4)は一等+第一種が必要です。物流業界での実証実験は全国各地で進んでいます。

Q14. ドローンの飛行記録はどのように保管すればいいですか?

A. 航空法第132条の88に基づき、特定飛行を行う場合は飛行日誌の作成・記載が義務付けられています。飛行日誌には、飛行記録、日常点検記録、点検整備記録の三つを記載する必要があります。飛行日誌の様式は国土交通省が提供する標準様式を使用できます。

Q15. 2026年以降、ドローン規制はさらに厳しくなりますか?

A. 現時点で確認されている主な動向は以下のとおりです。

MmowW Droneでは、これらの法改正情報をリアルタイムで監視し、お客様に通知するサービスを提供しています。

14. 著者情報(さわい行政書士事務所)

項目内容
**事務所名**さわい行政書士事務所
**代表者**澤井
**所在地**日本
**業務内容**ドローン飛行許可申請、機体登録代行、法令コンサルティング
**MmowWとの関係**MmowW Drone法令監修担当
**連絡先**[mmoww.net](https://mmoww.net) よりお問い合わせ

> 免責事項: 本記事は2026年6月時点の情報に基づいて作成されています。法令は随時改正されるため、最新の情報は国土交通省、警察庁等の公式サイトでご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言を構成するものではありません。具体的なケースについては、行政書士等の専門家にご相談ください。

15. CTA: MmowW Droneで法令遵守を極楽に

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本記事で解説したとおり、日本のドローン規制は航空法・小型無人機等飛行禁止法・電波法・各自治体条例が複雑に絡み合い、飛行場所ごとに異なるルールの確認が必要です。

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**多言語対応**日本語・英語をはじめとする複数言語に対応。外国人利用者にも安心
**飛行計画支援**DIPS 2.0への飛行計画通報をサポート
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*本記事は MmowW の法令コンテンツシリーズの一部です。*

*最終更新:2026年6月 | 次回更新予定:法改正時に随時更新*

参考文献・出典

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